Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いんえいらいさん
陰翳礼讃
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 陰翳礼讃 (いんえいらいさん) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.020 Zeichen · 61 Bildschirme
恐らく世界じゅうで電燈を贅沢に使っている国は、亜米利加と日本であろう。日本は何でも亜米利加の真似をしたがる国だと云うことであった。無想庵の話は今から四五年も前、まだネオンサインなどの流行り出さない頃であったから、今度彼が帰って来たらいよ/\明るくなっているのにさぞかし吃驚するであろう。それからこれは「改造」の山本社長に聞いた話だが、かつて社長がアインシュタイン博士を上方へ案内する途中汽車で石山のあたりを通ると、窓外の景色を眺めていた博士が、「あゝ、彼処に大層不経済なものがある」と云うので訳を聞くと、そこらの電信柱か何かに白昼電燈のともっているのを指さしたと云う。「アインシュタインは猶太人ですからそう云うことが細かいんでしょうね」と、山本氏は注釈を入れたが、亜米利加はとにかく、欧洲に比べると日本の方が電燈を惜し気もなく使っていることは事実であるらしい。石山と云えばもう一つおかしなことがあるのだが、今年の秋の月見に何処がよかろう此処がよかろうと首をひねった揚句、結局石山寺へ出かけることに極めていると、十五夜の前日の新聞に石山寺では明晩観月の客の興を添えるため林間に拡声器を取り附け、ムーンライトソナタのレコードを聴かせると云う記事が出ている。