Japanische Klassiker mit Furigana
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かげろうざ
陽炎座
泉 鏡花
Lesen Sie 陽炎座 (かげろうざ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.381 Zeichen · 67 Bildschirme
裸では不可えや、前垂を貸しとくれよ。誰か、」
「後生だってば、」
と青月代も口を添える。
子守の娘はまた退った。
幼い達は妙にてれて、舞台の前で、土をいじッて俯向いたのもあるし、ちょろちょろ町の方へ立つのもあった。
「吝れだなあ。」
饂飩屋がチョッ、舌打する。
「貸してくれってんだぜ、……きっと返すッてえに。……可哀相じゃないか、雪女になったなりで裸で居ら。この、お稲さんに着せるんだよ。」
と青月代も前へ出て、雪女の背筋のあたりを冷たそうに、ひたりと叩いた……
「前掛でなくては。不可いの?」
美しい人はすッと立った。
紳士は仰向いて、妙な顔色。
松崎の、うっかり帰られなくなったのは言うまでもなかろう。
十五
「兄さん、他のものじゃ間に合わない?」
あきれ顔な舞台の二人に、美しい女は親しげにそう云った。
「他の物って、」と青月代は、ちょんぼり眉で目をぱちくる。
「羽織では。」
美しい女は華奢な手を衣紋に当てた。
「羽織なら、ねえ、おい。」
「ああ、そんな旨え事はねえんだけれど、前掛でさえ、しみったれているんだもの、貸すもんか。それだしね、羽織なんて誰も持ってやしませんぜ。