Japanische Klassiker mit Furigana
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かりさかごえ
雁坂越
幸田 露伴
Lesen Sie 雁坂越 (かりさかごえ) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.263 Zeichen · 28 Bildschirme
源三は首を垂れて聞いていたが、
「あの時は夢中になってしまったのだもの、そしてあの時おまえの母様にいろんな事を云って聞かされたから、それからは無暗の事なんかしようとは思ってやしないのだヨ。だけれどもネ、」
と云いさして云い澱んでしまった。
「だけれどもどうしたんだエ。ああやっぱり吾家の母様の云うことなんか聴かないつもりなのだネ。」
「なあに、なあにそうじゃないけれども、……」
「それ、お見、そうじゃあないけれどもってお云いでも、後の語は出ないじゃあないか。」
「…………」
「ほら、ほら、閊えてしまって云えないじゃあないか。おまえはわたし達にあ秘していても腹ん中じゃあ、いつか一度は、誰の世話にもならないで一人で立派なものになろうと思っているのだネ。イイエ頭を掉ってもそうなんだよ。」
「ほんとにそうじゃないって云うのに。」
「イイエ、何と云ってもいけないよ。わたしはチャーンと知っているよ。それじゃあおまえあんまりというものだよ、何もわたし達あおまえの叔母さんに告口でもしやしまいし、そんなに秘し立をしなくってもいいじゃあないか。先の内はこんなおまえじゃあなかったけれどだんだんに酷い人におなりだネエ、黙々で自分の思い通りを押通そうとお思いのだもの、ほんとにおまえは人が悪い、怖いような人におなりだよ。