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Japanische Klassiker mit Furigana

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あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Lesen Sie 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.414 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

堀端の屋台店で二人はついぞ飲んだことのないコップ酒を半分ずつ飲み合い、吹きまさる風と共に深夜の寒さの漸く烈しくなるのをも忘れて、ふらふら戯れながら家へ帰って来た。その夜から二人の心と肉体とはいよいよ離れがたく密着するようになった。

重吉はかつて我儘で身の修らない年上の女と同棲した時の経験もあるので、下手に出て女をあやなすことには馴れている。世間一般の男の忍び得られない事をして見るのが、今では改められない性癖のようになっている。重吉には名誉と品格ある人々の生活がわけもなく窮屈に、また何となく偽善らしく思われるのに反して、懶惰卑猥な生活がかえって修飾なき人生の幸福であるようにも考えられている。お千代と同棲してから四、五年を過ぎてその生活はいつか単調に陥りかけていたのが、その夜から俄に異様な活気を帯びて来た。それは自分と同棲している女が折々他の男にも接触するという事実を空想すると、重吉はその事から種々なる妄想を誘起せられ、烈しく情慾を刺戟せられるがためである。

お千代の方では公然夫の許可を得て心に疚しいところがなくなったのみならず、夫のために働くのだということから羞耻の念が薄らいで、心の何処かに誇りをも感じる。