Japanische Klassiker mit Furigana
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あまつぶ
雨粒
石原 純
Lesen Sie 雨粒 (あまつぶ) von 石原 純 (いしわらあつし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.485 Zeichen · 5 Bildschirme
気象学では、そのためにちょっとおもしろい方法をつかっている。それは雨粒の落ちるのを吸取紙で受けて、紙の上に滲み拡がる面積を測るのである。それから別に半径のわかっている水粒を同質の吸取紙に滲ませてその面積を雨の場合と比較すれば、これから雨粒の大いさを知ることができようと云うのである。
この方法は科学的にはさほど精密だとは云い難いが、雨粒の大いさなどは個々にそれ程精密に知る必要はないのであるし、大体の平均がわかればよいのだから、これでも十分に間に合うのであろう。私がそれをおもしろいと云うのは、雨が何事もなく落ちている間は、人間の眼でその大いさなどはっきりとわからないのに、紙で受けとるとそれがはっきり見えるようになると云うことである。生きているうちはさほどとも思われない人間が死ぬと急にその偉さが世間に認められると云うことなども、之と似ている。
すべてもの事はこれと同じである。たいした変り方もなく続いている間は、そう云う事があると承知していながら、人間はとかくぼんやりと見過ごすだけである。そしてそこに何かの事変が起ると、始めてその正体を認めて、今更のように慌て驚くことすらある。