Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆき

雪

楠田 匡介

Lesen Sie 雪 (ゆき) von 楠田 匡介 (くすだきょうすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.792 Zeichen · 50 Bildschirme

Aozora Bunko

(一)厳寒殺人事件

(一)厳寒殺人事件

「もしもし、そうです。田名網です……まだ警視庁にごやっかいになっています。……おお、久保田検事さんですか? へえ、こっちに……ええ、ええ、そうです。爺になりましてね。娘が嫁いでいるものですから……久保田さんは、ご元気で……ええ、何、休暇を頂きましてね、孫を見にきたってわけなんですよ。ほう殺人事件が?……この私まで引っぱり出さなくたって……まあまあ……とんでもない。では、顔だけ出さして頂きましょうか? いやはや」

そう言って田名網警部は電話室を出た。

「何ですの? お爺さん?」

「おいおい、お前まで、急にお爺さんかい。よせよ、なんぼ孫が出来たって、急にお爺さんもないだろう?」

「だって、お父さん、今、お電話で、ご自分でおっしゃったんでしょう」

「あっははは、聞いていたかい」

「ええ、あんな大きなお声なんですもの、坊やが起きるかと思ってはらはらしましたわ。やっと寝ついた所を……」

「いやはや」

警部はその大きな手でぶるるんと、自分の顔を一なでして、ストーブの前にどっかと座り込んだ。

「事件ですの?」

「うん。そうだってさ。いやだね、樺太まできてさ、せっかく骨休めに来たのに……」