Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきをふらすはなし
雪を降らす話
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 雪を降らす話 (ゆきをふらすはなし) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.295 Zeichen · 3 Bildschirme
そういう水滴が空中に浮んでいると、零下十度ないし二十度程度まで温度が下がっても、なかなか凍らない。そういう状態の水を過冷却の水という。冬でも雲は、この過冷却の水滴から出来ていることが多く、氷の粒から出来ている雲の方が少ない。うんと高い所にある巻雲とか、厳寒の時の刷毛ではいたような形の雲とかは、氷粒の集まった雲即ち氷雲である。
ところで雪の芯になるものとしては、氷の粒が一番いい。それで水雲を氷雲にすることが出来れば、あとはもし水蒸気さえ充分あれば、雪が降るはずである。水雲の粒、即ち過冷却した水滴は、何か刺戟があると、凍って氷の粒になる性質がある。それで或る種の粉を過冷却した水滴に「種付」をすると、氷の粒になる。
この研究をしたのが、アメリカのGE研究所のシェファー博士らである。沃化銀の細かい粉を、過冷却した水雲の中に飛行機でまくと、それが氷雲になることがわかった。実際大仕掛けに冬の広野で、この実験をして成功したのである。実際に地上まで雪が降ったかどうかは、確かな報告はないが、それも成功したという噂はきいた。私たちの人工雪の研究は、この氷粒からあの美しい六花の雪を作る研究である。