Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かみなりもんいほく

雷門以北

久保田 万太郎

Lesen Sie 雷門以北 (かみなりもんいほく) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.839 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

仲見世(三)

――「梅園」の横町については嘗てはそこに「凧や」のあったことを覚えている。よく晴れた師走の空がいまでもわたしにその往来の霜柱をおもわせる。――ともにけしきは「冬」である。

で、「万屋」の横町は……

……道草をくってはいけない、わたしはいま学校へ行く途中である。

仲見世(三)

角、「たつみ食堂」と称するもののいまあるところに「梅園館」という勧工場があった。――そこを「仲見世」へ出たわたしは、そのまま左へ仁王門のほうへ道をとった。その時分からあったのがいまの「大増」の手まえを木深くおくへ入った「大橋写真館」である。「大増」のところには、その時分、浅草五けん茶屋の一つにかぞえられた「万梅」があった。……とだけでは何のこともない、いまも立ならぶ大きなあの榎のかげに、手堅い、つつましい、謙遜な、いえばおのずからそれが江戸まえのくろ塀をめぐらしたその表構えが「古い浅草」のみやびと落ちつきとをみせていた。そこの石だたみだけつねにしぐれた感じだった。――ことにはそこに、その榎の下に、いつも秋早くから焼栗の定見世の出ることが、虧けそめた月の、夜長夜寒のおもいを一層ふかからしめた。