Japanische Klassiker mit Furigana
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れいこんだいじゅうごうのひみつ
霊魂第十号の秘密
海野 十三
Lesen Sie 霊魂第十号の秘密 (れいこんだいじゅうごうのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.100 Zeichen · 86 Bildschirme
「もしもし、一畑君。君の力を借りたいのです。ぼくに力を貸してくれませんか」
陰気な、不明瞭なことばが、その怪影の口から発せられた。
そのとき隆夫は、ふと我れにかえって、身ぶるいした。そしてふしぎそうに見廻したが遂に怪影を発見して
「あッ。あなたは……」
と、おどろきの声をのんだ。
意外な名乗り
隆夫は、ぞおーッとした。
急にはげしい悪寒に襲われ、気持がへんになった。目の前に、あやしい人影をみとめながら、声をかけようとして声が出ない。脳貧血の一歩手前にいるようでもある。
(しっかりしなくては、いけないぞ!)
隆夫は、自分の心を激励した。
「気をおちつけなさい。さわぐといけない。せっかくの相談ができなくなる」
低いが、落ちつきはらった声で、一語一語をはっきりいって、隆夫の方へ近づいて来た影のような人物。ことばははっきりしているが、顔や姿は、風呂屋の煙突から出ている煙のようにうすい。彼の身体を透してうしろの壁にはってあるカレンダーや世界地図が見える。
(幽霊というのは、これかしらん)
もうろうたる意識の中で、隆夫はそんなことを考える。
「ほう。だいぶん落ちついてきたようだ。