Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きりがくれいかほのゆけぶり

霧陰伊香保湯煙

三遊亭 円朝

Lesen Sie 霧陰伊香保湯煙 (きりがくれいかほのゆけぶり) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.546 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

老「いや精しい事を御存じだろうから、仰しゃらんなら私と一緒に同道していらっしゃい、御姓名ぐらい伺うのは当然の事だ」

由「へえ……えゝ私は木挽町で」

老「木挽町……」

由「三十六番地で、へえ」

老「御姓名は」

由「岡村由兵衞」

老「お神楽」

由「お神楽じゃアありません、幾らひょっとこ見たような顔でも……岡村由兵衞」

老「ウン……そこで村上松五郎と申すものゝ行方は慥に知れませんか、更に心当りもございませんか」

由「へえ、それは素より知らん奴でございますから」

老「で、そのお瀧と申すものは慥に賊に斬殺され川の中へ陥りまして、いまだに死骸も知れませんか」

由「へえ死骸も知れないのでございます」

老「愈々知れませんか」

由「へい知れませんのでございます」

と云切ると、襖の蔭で何者か知れませんがワーッと声を揚げて泣出しましたから、由兵衞は驚きましたの驚かないなんて顔色を変えて、

由「あゝー誰か泣きました」

というと、彼の老人は静かに後を顧り、

老「泣くな/\泣いたって致し方がないから此処へ出ろ、泣いたって何うなるものか、見ともない、声を出して泣くなんて男らしくもない、何んだ」