Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ろはんせんせいのおもいで

露伴先生の思い出

和辻 哲郎

Lesen Sie 露伴先生の思い出 (ろはんせんせいのおもいで) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.158 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

のなかに出ているらしい。そこに出ていないと思われることでさしずめ思い出すのは、「なければならない」という言い回しについて先生のいわれたことである。この言い回しがひどく目立って来たのは、ちょうど関東震災前後の時代からであった。先生は「この不思議な」言葉がどこから出て来たかをいろいろと考えてみたが、どうもこれは「なけらにゃならん」という地方なまりをひき直したものらしい、といわれた。この着眼にはわたくしは少なからず驚かされたのである。わたくし自身もこの言い回しが著しく目立って来たことには気づいていたが、しかしこれが格はずれの用法であるとは全然思い及ばなかった。先生の説明によると、「なければ」は「なくあれば」のつまったものであるから、「ならない」で受けることはできない。「あってはならない」「なくてはならない」ということはいえる。しかし「あればならない」という人はなかろう。「もしそうでなければ、かくかくであろう」というのが「なければ」の普通の用法である。それは、「もしそうであれば、かくかくでなかろう」という用法と対になる。もっとも後半の受ける方の文章はどう変わってもよいのであるが、とにかく「なければ」