Japanische Klassiker mit Furigana
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あおいボタン
青いボタン
小川 未明
Lesen Sie 青いボタン (あおいボタン) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.617 Zeichen · 10 Bildschirme
そのとき、金魚売りは、正雄の持っていた青いボタンを見つけて、目をまるくしながら、
「坊ちゃん、いい金魚をあげますから、そのボタンを一つくださらないか?」と、頼みました。
正雄は、金魚売りのおじさんに、青いボタンの由来を話したのです。すると、金魚売りは、
「坊ちゃん、私は、こうして、諸国を流浪します。それは、どんな村でも、また小さな町でも、春から夏にかけて、歩いてまわります。この青いボタンを私のかぶっている笠のひもに結びつけておいたら、いつか、そのお嬢さんが、金魚を買おうとなさる時分に見つけて、どこから、この青いボタンを手に入れたかとお聞きなさらないものでもありません……。」といいました。
正雄は考えましたが、なるほど、この金魚売りのいうことは、ありそうなことでした。そこで、青いボタンを一つ分けてやりました。金魚売りは金魚を、正雄がいらないといったのに、三びきくれました。
正雄の持っていた、青いボタンは、残り一つになりました。彼はこの一つのボタンだけは、けっしていつまでも放すまいと思いました。いつになったら、停車場で、また、汽車の中で、あの男は、彼女に出あうでしょうか。