Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あおいふろしきづつみ

青い風呂敷包

大倉 燁子

Lesen Sie 青い風呂敷包 (あおいふろしきづつみ) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.612 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

「じゃ、アパートへやって来たのか?」

「いいえ、そんなことはありません。私は昨夜お店にいて夜を明かし、今朝アパートへ帰って来たんですから――」

杉村は少時考えていたが、

「パトロンの名は?」と訊いた。

「川口譲さん」

「川口譲? ウム、あの有名な川口博士の息子か」

「ええ、そうですわ。お父さんは昨年お亡くなりになりましたが、大変なお金持ちで、譲さんはそこの一人息子ですわ。商船学校を今年卒業し、就職口も定りかけているんですの。柔道四段の強い人のようでもなく可愛いい顔をしていて、とてもモダンですわ。スマートな服装で、立派な自家用を自分で運転して時々ドラゴンへ来るんです。女給さん達は皆大騒ぎします、百合子を羨しがらない人はありません。その幸福も吉川さんのためにめちゃめちゃにされてしまうのかと思うと、百合子が可哀想でなりません。あんな人に附き纏われちゃあお終いですからね、とても執念深くって――」

そこへ一人の刑事が入って来て、

「江川百合子は昨夕姉のところへ行くと云って出たぎり、まだ帰って来ないそうです。心当りの処をきいて、探してみましたが、どこにもいないんです」と云った。