Japanische Klassiker mit Furigana
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あおバスのおんな
青バスの女
辰野 九紫
Lesen Sie 青バスの女 (あおバスのおんな) von 辰野 九紫 (たつのきゅうし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.918 Zeichen · 22 Bildschirme
「オイ、俺はうさぎ屋で買ってくるから、みんな広瀬中佐の銅像んとこで待ってろ」と、言い放つと同時に、僕の小隊に振り向きもせず、黒門町で下車して終った。そして籠詰めの最中をぶらさげて万世駅に辿りつくと、軍神の銅像の下なる僕の女房の御機嫌、晴後曇※(感嘆符疑問符、1-8-78)
「あなた、マア、どうなすったんです。急に独りで勝手に下りちまって……私、困るじゃありませんか。小さい坊やだけでも大変なのに、芳子ちゃんでしょう。それにあなた、御自分だけ回数券を切って下りちまってさ。私、後であんなに困ったことありませんでしたわ。生憎又、お金が細かいのが足りないんでしょ。仕方がないから五円紙幣出したの……」
「馬鹿ッ。お前は俺の家内じゃないか。日頃釣銭の原則位は……」
「だって、あなたが悪いのよ。回数券を持ってる癖に、置いてって下さらないんですもの」
「俺は急いだから、つい、その……」
「なにも、うさぎ屋の最中位、子供や私達を放置して買う程のことないでしょう」
「買ったっていいじゃないか。お前が一番余計食べる癖に……」
「あなた、何を人中でおっしゃるの……外聞もない……」
「だって、俺は真実のことを言うんだ」