Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねんそうとえいざんのろうや
青年僧と叡山の老爺
若山 牧水
Lesen Sie 青年僧と叡山の老爺 (せいねんそうとえいざんのろうや) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.808 Zeichen · 12 Bildschirme
一人は私に、一人はその若い坊さんに、という風に。
「なぜ斯んな羽織を着てんの?」
客に馴れている彼等は、いつかもうその人に抱かれながらその墨染の法衣の紐を引っ張り、斯うした質問を出して若い禅宗の坊さんを笑わすほどになっていた。
その翌朝であった。日のあたった縁側でいま受取った郵便物の区分をしていると、中から一つの細長い包が出て来た。そしてその差出人を見ると、私は思わず若い坊さんを呼びかけた。
「これは面白い、昨日君に話した比叡山の茶店の老爺から何か来ましたよ、また短冊かな。」
そう言いながらなおよく見ると、表は四年も昔に引越して来た東京の旧住所宛になっている。スルト、こちらに越して来てから一度の音信もしなかったわけである。中から出たのは一枚の短冊と一本の扇子であった。
短冊には固苦しい昔流の字で、
「うき沈み登り下りのみち行を越していまては人のゆくすゑ、粟田」
と書いてある。粟田とは彼の苗字である。変だなア、といいながら一方の扇子を取って見ると何やら書いた紙で包まれてある。紙には矢張粟田爺さんの手らしく、
「失礼ながら呈上仕候」
とある。中を開いてみると、