Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せいしゅんのいきのあと

青春の息の痕

倉田 百三

Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

さまざまの悲哀や心配のたえ間のない人生の終わりに来る死、それを relief のように、迎えることはできないものでしょうか、私は故郷の父のことなど思うと、そうであってほしいとせつに思います。私は墓場の彼方に平和を希む生活を一番いいような気がします。やはりこの世は仮りの宿というようなテンポラルな気がします。トルストイやナポレオンは今どうしてるだろう。夏目さんや魚住さんは? と思うと私は変な、淋しい気がしてなりません。今から百年たてば私らのうちひとりも生きてる人間はいないのですね。そのくせこの世は私たちに強い強い愛著を持たせるのですね。私は長生きができないのがなさけなくてなりません。そして死ぬる時の肉体的苦痛が今から気にかかります。私の初子が十日以内に生まれるはずです。私はじっさい何と思ってこの子の誕生を迎えていいか自分にわかりません。不思議というほかはありません。生まれた赤ん坊を見たら急にかわゆくなるのでしょうか。みなかわゆいと申しますから、私もそうなるのでしょう。男子ならば地三、女子ならば桑子と名をつけようと、お絹さんと相談しました。いまだ孵らぬ卵をかぞえるような愚かなことですけれど。