Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せいしゅんのいきのあと

青春の息の痕

倉田 百三

Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

私は周囲を責めるより私を鞭うたねばなりませんけれど、また私の淋しい傷ついた魂と病めるからだとでは、ふさわしからぬ周囲の事情風物をも責めずにはいられません。つづまるところ、私のこの地に来たのは神のみ心でなかったかもしれません。私は尾道にいる私の姉が、来月この地に来るならば、これに妹を托して私は庄原のあの森と池との離れ家に帰ろうかとも思っています。妹と私とは同じような生活をするのはよほど無理です。そのはずです。私が思いますには、私のようにエゴイスチッシュなものは、人を愛するためには人を離れて、人なつかしいような位置に自分を置くのがよいのではありますまいか。私はトマスの隠遁の生活を愛にかなわぬと思って、つとめて衆群と接触するように努めました。けれども、それは私ごときの愛の素質の乏しきものには、人間ぎらいの心を起こさせ、また自ら誘われ、人を惑わす結果になりがちなものであることを知りました。人々の群れのなかに住めば責める心、いやだと思う心が、はるかに多く私の胸を占領します。また自ら卑しくなる心地がいたします。だいいち、女をナハバーリンとして愛することは私にはよほど困難です。