Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme
その夜、私の家族を紹介したり、町端れの河ばたを妹と三人で散歩したりしました。その時私たちはあなたのことをどれほどお啾さし、一緒にいらっしゃるのならいいのにと思ったか知れませんでした。月のない河のほとりの草の闇に螢なども飛んでいました。私たちは秋からは上京して、みんな、朝夕、往復することができるたのしさなども語りました。
私たちはこれから一と月足らずの間は正夫さんと毎日一つ家でたのしく暮らされるのです。ながいあいだ、私をいたわり、はるかなるいのりを送っていてくれた善き友を、このように、朝夕、私のそばに持つことのできるのは、神様の恵みなのでございましょう。私は、正夫さんが私のそばにいてくれるあいだ、私たちのミットレーベンをお守り下さいませと祈りました。私はやはり、バウエルやビュルゲルたちと一緒に、町の小さな教会にまいっていますので。
昨日は、私の部屋に据えてある古いオルガンで、正夫さんは、ほとんど終日、ブラームスや、ベートーヴェンなどをひいてきかせてくれました。また、正夫さんが近頃書いた短篇をいくつか読ませてもらいました。朝、町から十五、六丁はなれた森のなかの沼のほとりを散歩して、ほがらかな小鳥の声をきいたり、虫のたくみな巣をウォッチしたり、そして花を摘んで帰って正夫さんの机の上のコップに插したりしました