Japanische Klassiker mit Furigana
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あおふくのおとこ
青服の男
甲賀 三郎
Lesen Sie 青服の男 (あおふくのおとこ) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.026 Zeichen · 29 Bildschirme
「五目並べなんていおうものなら、卓一君は眼に角を立てゝ怒りますよ。五目並べなんていったのは昔の話で、今では高木名人考案の縦横十五線の新連珠盤が出来て、段位も段差のハンディキャップも確立するし、国技として外国に紹介するには最もいゝ競技で、国際親善の為に大いに発展させるべきものだといいましてね、その連盟とかに金を出せというんです。昨日の用というのもそれじゃないかと思っていました」
「どうして約束通り来なかったのでしょう」
「卓一君はね、何か途中でひょいと思いつくと約束も何にもない、すぐそっちの方に行って終いますのでね。そうかと思うと、急に思い立つと夜中でも何でも、どん/\押しかけて来ます。そんな男なんです」
「なるほど、中々変ってますな。一種の天才ですな。尤も天才は狂人と隣り合せだといいますが――それで何ですか。心臓は弱かったのですか」
「この頃は押の強い事を心臓が強いといいますね」信造はニヤリと笑って、「その意味では卓一君は心臓の強さは一流ですが、本当の心臓はとても弱かったんです。僕アいつ心臓が停って死ぬか知れんといつもいってました」
「そうでしたか」警部は一寸考えて、「では何ですな。