Japanische Klassiker mit Furigana
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せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
Lesen Sie 青銅の基督 (せいどうのキリスト) von 長与 善郎 (ながよよしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 66.703 Zeichen · 133 Bildschirme
一八
その方がよっぽどお前さんたちらしいわ!」
「まったくさな! たしかに理屈はあらア。」と与力はいった。「奉行の前でそういって見ろよ! そのとおり! そうしたら多分ご放免にあずかるだろうて!」
「さア。貴様はおとなしく楼へ帰れ。な。親方は心配してら。大事な玉がにげちゃったって。」
ともう一人の男が君香の手を柔らかく取っていった。「多分明日の晩あたりはまたおめでたくこの色男にあえるだろうよ。そしてお祝いの酒盛りでもやるがいいやな。」
「もうどうせにげたってだめだよ。お前のために網の目のような非常線を張られてあるんだからな。」与力はまた裕佐に向かっていった。「神妙について来るのが一番悧巧だよ。」
そして四人は茶屋を出た。
一八
裕佐は奉行の前の訊問において態度が「尊大で皮肉」であったのが非常な損であった。そして彼に「手くびをつかまれて動けなかった」与力の復讐心がその損をなお大きくした。
「とにかく踏み絵を踏まない者は処刑をうけるのが掟だ。なぜうけるかというと国法にそむく切支丹、つまり国賊ということになるからだ。それはわかっているな。そして貴様はあの時自分でわざわざその国賊であることを与力に宣言してくれたそうだからな。