Japanische Klassiker mit Furigana
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あおひげにひゃくはちじゅうさんにんのつま
青髯二百八十三人の妻
久生 十蘭
Lesen Sie 青髯二百八十三人の妻 (あおひげにひゃくはちじゅうさんにんのつま) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.736 Zeichen · 28 Bildschirme
または「九百五十フラン」という記載は、その日犠牲者が持っていた金――つまりは、ランドリュが殺害後に掠めとった金額をしるしたものだろうと判定された。
三百人の失踪者については、肉親や友人から捜索願が出ているが、失踪の状況がそれぞれちがうので、特定の概念のなかに包摂することができなかった。ひょっとすると、これは一人の人間の仕業かもしれないなどと思ったものはいなかったが、ランドリュの手帳に啓発されて、そういうこともありえると考えるようになった。三百人のうち、少なくとも手帳に名を書かれた十人の女性は、どういう方法かで、ランドリュに殺されたのだろうということがすこしずつわかりかけ、間もなく誰も疑うものはなくなった。この間、ランドリュは徹底的に冷静だった。ガッファロが手帳の謎を解いたことを遠まわしにほのめかしてみたが、おだやかな微笑をうかべるだけで、受付けようともしなかった。
ランドリュの態度に関係なく、ガッファロは着々と捜査をすすめた。ヌイイのイヴリイという通りに、自動車の小さな修理工場とガレージのついたランドリュの本宅があって、細君と四人の子供が住んでいたが、そこでマダム・クゥシェの耳飾と腕輪を、発見した。