Japanische Klassiker mit Furigana
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ひぼんなるぼんじん
非凡なる凡人
国木田 独歩
Lesen Sie 非凡なる凡人 (ひぼんなるぼんじん) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.449 Zeichen · 17 Bildschirme
上
五六人の年若い者が集まって互いに友の上を噂しあったことがある、その時、一人が――
僕の小供の時からの友に桂正作という男がある、今年二十四で今は横浜のある会社に技手として雇われもっぱら電気事業に従事しているが、まずこの男ほど類の異った人物はあるまいかと思われる。
非凡人ではない。けれども凡人でもない。さりとて偏物でもなく、奇人でもない。非凡なる凡人というが最も適評かと僕は思っている。
僕は知れば知るほどこの男に感心せざるを得ないのである。感心するといったところで、秀吉とか、ナポレオンとかそのほかの天才に感心するのとは異うので、この種の人物は千百歳に一人も出るか出ないかであるが、桂正作のごときは平凡なる社会がつねに産出しうる人物である、また平凡なる社会がつねに要求する人物である。であるから桂のような人物が一人殖えればそれだけ社会が幸福なのである。僕の桂に感心するのはこの意味においてである。また僕が桂をば非凡なる凡人と評するのもこのゆえである。
僕らがまだ小学校に通っている時分であった。ある日、その日は日曜で僕は四五人の学校仲間と小松山へ出かけ、戦争の真似をして、我こそ秀吉だとか義経だとか、十三四にもなりながらばかげた腕白を働らいて大あばれに荒れ、ついに喉が渇いてきたので、山のすぐ麓にある桂正作