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Japanische Klassiker mit Furigana

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かばんらしくないかばん

鞄らしくない鞄

海野 十三

Lesen Sie 鞄らしくない鞄 (かばんらしくないかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.653 Zeichen · 73 Bildschirme

Aozora Bunko

目賀野自慢のものであった。

「さあ、鞄をここへ載せて……そしていよいよ赤見沢博士謹製の摩訶不思議なる逸品の拝観と行こうか」

目賀野は、童のようににこにこ顔だ。

臼井が鞄を卓上へ載せる。

「開いていいですね」

「ああ、あけてくれ。丁重に扱えよ」

「はあ」

臼井は、鞄についている金色の小さい鍵を使って、そのスーツケースを開いた。

鞄の中には杉の角材と見えるものが四本と、新聞紙と見えるものが十四五枚とが入っていることは、さっき調べたとおりであった。

「さっきは、ひやひやしたよ。これを調べているうちに一件がもそもそ動き出しやしないかなあと思ってね」

「はあ」

「とにかく、ひどく心配させたが、これをこっちへ引取ることが出来たのは非常な幸運だった。――いや、君の骨折も十分に認める。さあ、その材木みたいなものを、外に出したまえ。そっと卓子へ置くんだよ。乱暴に扱うと、急に跳ねだすかもしれないからなあ」

目賀野は、なんだか訳のわからない無気味なことを喋って大恐悦の態であった。

臼井は、鞄の中から角材を出した。四本とも皆出して、卓子の上にそっと置いた。また新聞紙も皆出した。鞄の中は空っぽになった。