Japanische Klassiker mit Furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.712 Zeichen · 29 Bildschirme
、お考えがおありですか」
長崎屋は、いかにも不敵な口調で、
「……佐原屋の平素のやりかたには、たしかに攘夷派を挑発するような素振りが多かった。……こんなふうに言うと、死んだ佐原屋を鞭打つようなもんだが、それは、たしかにそうなんです。……思うに、攘夷派の連中が、ことさらあんな奇抜な方法で佐原屋を殺したのは、つまり、一種の示威なので、かくべつ恐れるに足らないことだと思います。……なぜかと申しますと、佐原屋を殺すつもりなら、なにもあんな奇異な方法をとらなくとも、もっと簡単にやれる方法はいくらだってあるでしょう。それをことさらにあんな方法を選んだというのが、つまり、そのへんの消息を物語っているのだと思います……いかがでしょう」
仁科は、間をおかず、すぐにうなずいて、
「長崎屋さん、あなたのおっしゃる通りだ。……じつは、わたしも、さっきからその点に気がついておりました。……こりゃアたしか、威かしなんです。……そうだとすると、少々おとな気ないですな。こんな奇術のようなことをやって見せて、われわれが驚くと思っているんなら浅墓な考えだ。……わたしは、いつか両国で、切利支丹お蝶の白刃潜りというのを見たことがあります。