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Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.960 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

んでございます。奇妙なこともあるもんだと思っておりますうちに、とうとうこんなことになってしまって……」

「それは、いったい、なんでしょう」

「さあ、手前なぞには、いっこう、どうも」

アコ長は、藤右衛門のほうを向いて、

「今お聞きのようなわけですから、どうか、土蔵のようなまっ暗な場所へ近江屋一家四人の死体をお移し願いましょうか」

へえ、かしこまりましたで、藤右衛門は立って行く。

下ッ引に桜場と五造の袂を取らせ、手燭を先に立ててアコ長以下三人が土蔵の中へ入って行くと、土蔵のまんなかに蓆を敷いて四人の死体が俯伏せにならべてある。

「じゃア、どうか土扉をしめて戴きましょう」

バタバタと土扉がしまって土蔵の中はまっ暗闇。そのとたん、不思議や、四人の水干の襟のあたりで同じような薄青い燐光がボッと光る。

「いや、よくわかりました。どうか土扉をおあけください」

土蔵の中が明るくなると、アコ長は、

「ねえ、藤右衛門さん、今度の御神饌に生烏賊があがりましたろう」

「さようでございます。近江屋の廻送で、わざわざ越後から早駕籠で取りよせたということで」

「四人の襟を嗅いでみると、いかにも生ぐさい。