Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.468 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

乗りかかった船で、アコ長ととど助のふたりが苦笑しながらその後から天井裏へ這いこむ。

屋根の野地板の裏がわが合掌なりに左右に垂れさがり、梁や化粧が骨格のように組みあったのへ夥しい蜘蛛の巣がからみついている。

糸蝋燭の光がとどくところだけはぼんやりと明るいが、それもせいぜい二三間。前もうしろもまっ暗闇。埃くさい臭いがムッと鼻を衝く。

天井板を踏み破らぬように用心しながら進んで行くと、先に立っていた清五郎が急に足をとめ、なにか指しながら二人のほうへ振りかえった。

指されたところを見ると、なるほど、六寸ばかりの守宮が胴のまんなかを五寸釘でぶっ通されたまま死にもせずにヒクヒクと動いている。

油を塗ったようなドキッとした背を微妙にうねらせて急に飛びあがるような恰好をするかと思うと、すぐまた死んだように動かなくなってしまう。なにをしているのかと蝋燭あかりを寄せて見ると、両手の中になかば死にかけた囮の大きな盲蜘蛛をかかえこみ、その匂いを慕ってあつまって来る小蜘蛛を片っぱしからパクッパクッと嚥みこんでいるのだった。

とど助はゾックリとした顔つきで、

「これはどうも凄まじい。