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Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.819 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

してみれば、わしの身体は金のなる木も同然。飲み食いをしたかわりに、この大切な資本を暫時お前のところに質におくから預ってもらいたい。……ただし、念のために言っておくが、わしの身体を預った上は、日に一分ずつわしに払わねばならん。どうか、それを承知で預ってもらいたい」

兄哥は、納得しない顔で、

「手前のような大きな図体のやつを預ったうえに、日に一分ずつ払うのだと?……そんな割の悪い話はねえ」

「おお、その理屈がわかるというのは、見あげたものだ、天晴れ、天晴れ。わしを預れば、たしかにお前のほうが大損をする。わしをこのまま帰せば、わずか五百五十文のメリですむ。……どうだ、どっちにする」

兄哥は、妙な顔をして、むむ、と唸っていたが、

「みすみす損をするのがわかってるのに手前などを預るわけにはゆかねえ。飲み食いしたやつは負けてやるから、さっさと帰ってくれ」

「いや、話がわかればそれでいい。お前も大損をせずにすんで結構だった。しからば、われわれはこれで帰る、いいな」

「勝手にしやがれ、疫病神め!」

おもてへ出ると、顎十郎は大笑い、

「雷さん、なかなか大したお腕前ですな。『貨幣職能論』