Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふううのばんのこぞうさん

風雨の晩の小僧さん

小川 未明

Lesen Sie 風雨の晩の小僧さん (ふううのばんのこぞうさん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.030 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

「あんないいおばあさんに、僕はよく悪口をいって、まことにすまなかった。」と、信吉は、後悔するのでした。

彼は、なにかいい口実が見つかったら、田舎へお暇をもらって帰りたいと思いました。奉公が辛いなどといったら、きっと厳しい父親のことだからしかるであろう。けれど、病気であったなら、母も、祖母も、かならず口をそろえて、「おおかわいそうに。」といって、帰った自分を慰めてくれるにちがいない。彼は、故郷を慕うのあまり、病気になればとさえ考えていたのでした。

このごろの寒さに、彼は、かぜをひいたのです。すると、そのことを田舎へ手紙で知らせてやりました。しかし、もとよりたいしたこともなかったので、すぐなおってしまいました。この店の主人は、やはり小僧から今の身代に仕上げた人だけあって、奉公人に対しても同情が深かったのでした。信吉が病気にかかると、さっそく医者に見せてくれました。そして、やがて、床から起きられるようになると、彼に向かって、

「早くなおってよかった。これからもあることだが、すこしぐらいのことを田舎へいってやってはならない。どのみち、親たちに心配をかけるのは、よくないことだからな。