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Japanische Klassiker mit Furigana

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うえはさいぜんのソースか

飢えは最善のソースか

石川 欣一

Lesen Sie 飢えは最善のソースか (うえはさいぜんのソースか) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.579 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

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太平洋戦争の末期に近く、私は北部ルソンのジャングルの中にかくれて生活していた。大きな部隊が移動した後に入り込んだ狙いはあやまたず、ここには米と塩がかなりたくさん残してあった(もっとも終戦がもう一週間もおくれたら、私は餓死していたことだろう)。だがそれ以外の食物は、すべりひゆと筍――長くのびた奴の頭のほう二寸ばかり――に昼顔の葉である。私は現在インダストリアル・デザイナアとして活動している柳宗理君と組んで、盛んに食物をさがした。まず川のカニである。あれを飯盒に入れて火にかけると、最初はガサガサ音を立てるがやがて静かになる。真赤な奴を食うのだが、とにかくその辺をはいまわっているカニだから、肉など全然なく、ちっともうまくない。私はすっかり歯を悪くしてしまった。

その数年後阿佐ヶ谷の飲み屋で、伊勢のどこかでとれるカニを出された。一年じゅうでとれる日が一週間とか十日とかに限られているそうである。これも小さいカニで肉はないが、足や鋏はカリカリしていていい味がする。

ちょっと余談になるが、食いしんぼうの私は、ほかの人たちよりも食える物をよく見つけ出した。