Japanische Klassiker mit Furigana
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めしまつま
飯待つ間
正岡 子規
Lesen Sie 飯待つ間 (めしまつま) von 正岡 子規 (まさおかしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.525 Zeichen · 126 Bildschirme
オヤ動き出したぞ。墓地へ行くのだナ。人の足音や車の軋る音で察するに会葬者は約百人、新聞流でいえば無慮三百人はあるだろう。先ずおれの葬式として不足も言えまい。…………………アアようよう死に心地になった。さっき柩を舁き出されたまでは覚えて居たが、その後は道々棺で揺られたのと寺で鐘太鼓ではやされたので全く逆上してしまって、惜い哉木蓮屁茶居士などというのはかすかに聞えたが、その後は人事不省だった。少し今、ガタという音で始めて気がついたが、いよいよこりゃ三尺地の下に埋められたと見えるテ。静かだッて淋しいッてまるで娑婆でいう寂莫だの蕭森だのとは違ってるよ。地獄の空気はたしかに死んでるに違いない。ヤ音がするゴーというのは汽車のようだがこれが十万億土を横貫したという汽車かも知れない。それなら時々地獄極楽を見物にいって気晴らしするもおつだが、しかし方角が分らないテ。めったに闇の中を歩行いて血の池なんかに落ちようものなら百年目だ、こんな事なら円遊に細しく聞いて来るのだッた。オヤ梟が鳴く。何でも気味の善い鳥とは思わなかったが、道理で地獄で鳴いてる鳥じャもの。今日は弔われのくたびれで眠くなって来た…………もう朝になったかしら、少し薄あかるくなったようだ。