Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げかしつ

高野聖

泉 鏡花

Lesen Sie 高野聖 (げかしつ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.264 Zeichen · 104 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうといって、やっぱり食う算段さ。高岡に彷徨いていたって始まらんので、金沢には士官がいるから、馬丁の口でもあるだろうと思って、探しに出て来た。今日も朝から一日奔走いたので、すっかり憊れてしまって、晩方一風呂入ったところが、暑くて寝られんから、ぶらぶら納涼に出掛けて、ここで月を観ていたうちに、いい心地になって睡こんでしまった」

「おや、そう。そうして口はありましたか」

「ない!」と馭者は頭を掉りぬ。

白糸はしばらく沈吟したりしが、

「あなた、こんなことを申しちゃ生意気だけれど、お見受け申したところが、馬丁なんぞをなさるような御人体じゃないね」

馭者は長嘆せり。

「生得からの馬丁でもないさ」

美人は黙して頷きぬ。

「愚痴じゃあるが、聞いてくれるか」

わびしげなる男の顔をつくづく視めて、白糸は渠の物語るを待てり。

「私は金沢の士族だが、少し仔細があって、幼少ころに家は高岡へ引っ越したのだ。そののち私一人金沢へ出て来て、ある学校へ入っているうち、阿爺に亡くなられて、ちょうど三年前だね、余儀なく中途で学問は廃止さ。それから高岡へ還ってみると、その日から稼ぎ人というものがないのだ。