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Japanische Klassiker mit Furigana

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きぶつどうじけん

鬼仏洞事件

海野 十三

Lesen Sie 鬼仏洞事件 (きぶつどうじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.468 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

だから、椅子は、じっとしていたように感ずるのです」

「まあ、ふしぎね」

「そこで、あの恐しい水牛仏のことですが、あれも青竜刀をもって、ぐるぐる廻転していたのです。とても、目にもとまらない速さで廻っていたのです。しかしちょっと見ると、じっと静止しているように見えるのです」

「そう見えましたわ。でも、あたしたちは、誰も、目をぱちぱち開閉したわけではありませんわ」

「もちろん、そうです。しかし目をぱちぱち開閉するのと同じことが行われていたのです」

「同じことが行われていたというと……」

「水銀灯がつきましたね。あの水銀灯が、非常な速さで、点いたり消えたりしていたのです。しかも、水牛仏の廻転と、ちょうど調子が合っていたのです。つまり、水牛仏が正面を向いたときだけ、水銀灯は点いて、あの部屋を照らしたのです。だから、水牛仏は、廻転しているとは見えないで、いつも正面をじっと向いていたように見えたのです。お分りになりますか」

「ええ。それは、そうなりそうですけれど、しかしあたしは、あの水銀灯が、別に点滅しているように感じませんでしたわ」

「それは、人間の眼が残像にごま化されるからです。