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Japanische Klassiker mit Furigana

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まぞう

魔像

林 不忘

Lesen Sie 魔像 (まぞう) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 131.494 Zeichen · 260 Bildschirme

Aozora Bunko

「ぷッ! うウ、それでは、何とあっても承引出来ぬ。この山城に恥をかかすと言わるるのかッ?」

「いや、一徹にそうでもないが……」

「神保ッ! 賞与を取らすぞ」

「ふム、その賞与というのは何だ、念のため、聞いて置こう」

「その賞与か。何でもやる、イヤサ、何でも取らせる」

「そうか。何でもくれるか」ドサリと片手を突いて山城守を見上げた神保造酒、ニッコリ笑うと、ギョロリ眼が光るのだ。「コリャ面白い。註文があるぞ」

「註文? よし。言え」

「女をひとり貰いたいのだ」

六

「なに? 女……?」

「うむ。その喬之助の女房で園絵とかいう大分評判だが、それを一つ、お主の力でこっちへ渡して貰いたい」

「園絵――か」と暫らく考えていた山城守。

「黙っているところを見ると、不承だナ」造酒に促されて、

「いやいや、不承のことはない。が、その園絵さえつかわせば、必ず――」

「言うにや及ぶ。喬之助ごとき……コレだ」神保造酒が、小指で畳を打って大笑すると、山城守は頼もしそうに、

「ウム、その一言が何よりの頼りじゃ。園絵のほうは、さっそく長庵めに命じて――」ひとり言、何か心中に画策をめぐらしている。