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Japanische Klassiker mit Furigana

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さかなのえさ

魚の餌

梅崎 春生

Lesen Sie 魚の餌 (さかなのえさ) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.827 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

ヒラメのように体を平たくして沈んで行き、二分も三分ももぐっている。それらが時に釣竿をたずさえて、僕らの仲間入りをする。

これら本職のやり方を見ていて、僕は素人と玄人の釣り方の差をはっきりと知った。

つまり本職の釣り方は、あらゆる合理的な考えの上に立っている。だいいち釣れそうな天候や潮具合の時しか来ないのだ。ところが素人常連のは、魚の引きを楽しむためにわざと弱い竿を用いたり、必要でもないのにリール竿を使用したりする。まあこれは一種の頽廃だ。その中にあって『是が非でも』釣り上げようとする漁師たちのやり方は、はっきりと目立った。それによって生活を支えるか支えないかの差異だろう。それに体格もちがっていた。彼等の肌は赤銅色で、手足も逞しかった。僕らは、老人もいたし若いのもいたが、概して虚弱な感じの者ばかりだった。戦争中のことだから、生きのいいのは大てい兵隊とか工場に引っぱられている。呑気に魚釣りなんか出来るのは、病気上りの虚弱者なのだろう。この僕がそうだった。胸の病気のあとで、しばらくのんびりと魚釣りでもして暮せと、医者から言われたのだ。

その子供たちが、この漁師の誰かの息子かどうか、僕は知らない。