Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あへんをのむびしょうねん

鴉片を喫む美少年

国枝 史郎

Lesen Sie 鴉片を喫む美少年 (あへんをのむびしょうねん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.061 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが次第に変な調子になった。

と言うのは宋思芳が僕に対して、思慕の情愛を示し出したのさ。

女が男を恋するような情を。

僕は同性恋愛者ではない。が、宋思芳が前に云った通りの、世にも珍しい美少年だったので、そういう彼のそういう情愛が、僕には不自然に感ぜられなかった。

4

さて、それから一月ほど経った。にわかに宋思芳少年が、鴉片窟へ姿を見せなくなった。すると僕は恋しい女と、不意に別れたそれのような、寂寥と悲哀と嫉妬さえも、強く心に燃えるようになった。

(いつか俺もあの女を――女のようなあの美少年を、恋していたものと思われる。)

そう僕はつくづく感じた。

そういう心を慰めるため、僕は旅へ出ることにした。

(揚子江でも溯ってみよう!)

で僕は出発した。もう楊花は散り尽くしてしまい、梨の花が河の岸あたりに、少し黄味を帯びた白い色に、――それも日本の梨の花のような、あんな淡薄な色でなく、あんな薄手の姿でなく、モクモクと盛り上り団々と群れて、咲いているのを散見しながら、岸に添って僕達の船は上った。戎克、筏、帆をかけた筏――その筏の上で豚を飼い、野菜を作り、子供を産むと、そう云われている筏船などが、僕達の船の傍を通った。