Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あへんをのむびしょうねん
鴉片を喫む美少年
国枝 史郎
Lesen Sie 鴉片を喫む美少年 (あへんをのむびしょうねん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.061 Zeichen · 21 Bildschirme
2
僕は入口で金を払い、中へ入って一つの寝台へ上った。そうしてすぐ横仆わり、先ず煙燈へ火を点じ、それから煙千子を取り上げた。それから煙筒に入れている液へ――つまり一回分の鴉片液なのだが、その中へ煙千子を入れ、鴉片液を煙千子の先へ着け、それを煙燈の火にかざした。つまり鴉片を煉り出したのだ。
寝台は二人寝になっているのだ。寝台の三方は板壁で、一方だけが開いていて、そこには垂布がかけてあるのだ。すなわち一つの独立した、小さい部屋を形成しているのさ。
隣りの部屋も、その隣りの部屋も、その隣りの部屋もそうなっているのさ。
どの部屋も客で一杯らしかった。
何という奇怪なことなんだろう!
政府が鴉片を輸入させまいとして――すなわち支那の人間に、鴉片を喫煙させまいとして、ほとんど一国の運命を賭して、世界の強大国英吉利を相手に、大戦争をしているのに、肝心の支那の人間は、風馬牛視して鴉片を喫っている。鴉片窟はここばかりにあるのでなく、上海だけにも数十軒あり、その他上流や中流の家には、その設備が出来ているのだよ。
そんなにも鴉片は美味なものなのか? 勿論! しかしそれについては、僕は何事も云うまいと思う。