Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

やっと歩く位の子供が、よちよち手を拡げて追っても平気です。すぐに食べ終えてまた舞上ります。誰もが少しずつ遣るものですから、参詣の多い日の夕方などには、もう下りて来ないとのことでした。

お堂の左手に淡島様があります。小さな池に石橋が掛っていて、それを渡る時には、池の岩の上にいつも亀が甲を干していました。お堂の中には、小指の先ほどの括り猿や、千代紙で折った、これも小さな折鶴を繋いだのが、幾つともなく天井から下っています。何を願うのでしょうか。

淡島様の裏の方に、真白な毛色の馬が狭い処に入れられて、「御神馬」という札が掛けてあります。格子の前に、鳩のよりは少し大きい位の皿に餌が入れてありますが、遣る人はないようです。それを可哀そうに思いました。

反対側に写真師の江崎があります。随分古くからそこにいるのだそうで、家内揃ってよく写しに行きました。そこらあたりには楊枝店が並んでいます。

見世物小屋のある方へ行って、招牌を見て歩きます。竹の梯子に抜身の刀を幾段も横に渡したのに、綺麗な娘の上るのや、水芸でしょう、上下を著た人が、拍子木でそこらを打つと、どこからでも水の高く上るのがあります。