Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

」これを聞いた私は、「まあ」と呆れました。哀れに見える方がお金が貰えるのでしょう。

もうそろそろ外れという処に植木屋がありました。小さな草花の鉢が並んでいるかと思いますと、根に土を附けたまま薦で包んで、丈の一間くらいもある杉とか、檜とかいう常磐木も廻りに立ててあります。如露で水を沢山にかけるので、カンテラの光が映ってきらきら光ります。

そこの正面がお堂なので、定がお参りする間待っていますと、植木を買おうとしている人もありますが、始めは法外なことをいうらしく、買手の方でもむやみに値切ります。それでは売られぬという、買われぬという、さんざん押問答の末に立去ろうとしますと、急に、「負けます、負けます」と呼止めて、やっと話が纏ります。初めからお互に相当の値をいったらと思いました。でもそれが縁日の景気になるのでしょうか。

裏門を出ると狭い土手です。定がいいました。

「ここからずっと行くと私の家の方です。」

「西新井といったね。」

「ええ、お大師様のある処で、大きな植木市が立ちますよ。そら、すぐそこが軽焼屋のお店です。」

毎日学校で席を並べていても、お家などは知らなかったのです。