Japanische Klassiker mit Furigana
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う
鵜
山本 周五郎
Lesen Sie 鵜 (う) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.733 Zeichen · 38 Bildschirme
「なんだ、おい、またか」半三郎は一尾の鮠を握って云った、「おまえさっき放してやったばかりじゃないか、ばかだね、いま釣られたばかりでまた釣られるなんてまぬけなやつがあるかい、おい、しっかりしてくれ」
彼はその鮠を放してやった。
その鮠は水の中でひらっと腹を返し、見えなくなって、次にまた銀色の腹をひらめかせて、そしてすばやく底のほうへ消えた。すると、人間の白い裸躰が、上のほうから流れて来た。仰向けにのびのびと水面へ伸び、流れに乗ってゆっくりと浮いて来たのである。
半三郎はぎょっとした。
初めはなんであるかわからず、溺死躰かと思い、手足で水を掻いているので、生きた人間だとわかった。そうして、それが眼の前へ来たとき、若い女だということを発見した。――爼板岩は高さ六尺ほどあるから、それが眼の前へ来たときには、全体をすっかり眺めることができた。小さな肩、胸のふくらんだまるみと、薄い樺色の乳暈、ゆたかな腹部の抉ったような窪みと、それに続く隆まりの上の僅かな幅狭い墨色、広くなった腰から重たげな太腿へ、そうしてすんなりと細くしなやかに伸びている脚。両手は左右にひろげていた。