Japanische Klassiker mit Furigana
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わし
鷲
岡本 綺堂
Lesen Sie 鷲 (わし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.476 Zeichen · 290 Bildschirme
まして原住民は十人も二十人も土間にアンペラを敷いて、一緒にかたまって転寝をしているんですから、かりに猛獣が来ても、野蛮人が来ても、ほかの者に覚られないようにそっと一人をさらって行くということは、よほど困難の仕事で、誰か気のつく者がある筈です。ねえ、そうじゃありませんか。しかし人間が理屈なしに消えてなくなる訳のものでありませんから、私はまずこれを猿の仕業と鑑定しました。」
「ごもっともです。」
「あなたも御同感ですか。」
「私もそれよりほかに考えはありません。さっきからお話を聞いているうちに、私はドイルの小説を思い出しました。」
「はあ、それはどんなことです。」と、丸山はテーブルの上に肱を押出した。
隅の方の椅子によりかかっている勇造も、眼をかがやかして聞き澄ましていた。
二
「無論に作り話でしょうが、ドイルの小説にはこういうことが書いてあるんです。大西洋のある島の耕作地でやはり人間が紛失する。骨も残らない、血のあともない。よく詮議してみると、結局それは大きい黒猩々の仕業であったというのです。」と、高谷君は説明した。「今度の事件も余ほどよく似ているようですから、あるいはドイルの小説が事実となって、我れわれの見たこともないような奇怪な猿のたぐいが、夜なかにこの小屋へおそって来て、そっと人間を攫って行くんじゃあり