Japanische Klassiker mit Furigana
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さぎむすめ
鷺娘
大倉 燁子
Lesen Sie 鷺娘 (さぎむすめ) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.370 Zeichen · 21 Bildschirme
まゆみは途方に暮れてもじもじしていると、百合子は威圧するような鋭い眼と烈しい語調で迫るのだった。
「いやならいやとはっきり云いなさいよ」
「いやってわけじゃないけれど――」
「そんなら引き受けると云って、私を安心させて頂戴」
「でも――、何んだか恐いわ」
「意気地なし! そんなら頼まないわよ。私はもう決心してるんだから、あんたに断わられたら生きていない、死ぬわ、まゆみちゃんを恨んで死んでやる。たったいま、ここで。この部屋で――、嘘だと思うんなら見ていらっしゃい、お薬はちゃんと薬局から盗んでこの通り持っているわよ」
百合子は帯の間から薬を出して、
「生かすも殺すもあんたの心一つ、私はもう絶対絶命なんだから、まゆみちゃんが承知してくれなければ死ぬより他にみちがない」と云いながら一息に薬を飲もうとした、まゆみは驚いてそれを奪い取り、庭へ投げた。
「馬鹿なことをするもんじゃないっ」
「じゃ、引き受けてくれる?」
まゆみはうなずくより仕方がなかった。
「だけれど、そんなこと出来るものか知ら?」
「出来ますとも、まゆみちゃんと私はそっくりだから、顔をつくってしまえば、絶対に分りっこありゃしないわよ」