Japanische Klassiker mit Furigana
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こうざんこくについて
黄山谷について
高村 光太郎
Lesen Sie 黄山谷について (こうざんこくについて) von 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.531 Zeichen · 4 Bildschirme
の意味がよくわかる。
朝、眼がさめると向うの壁にかけてあるその写真の書が自然に見えるのだが、毎朝見るたびに、はっとするほどその書が新らしい。書面全体からくる生きてるような精神の動きが私をうつ。この書が眼にはいると、たちまち頭がはっきりして、寝台からとび下りて、毎朝はじめて見るような思でその写真の前に立たずにいられない。そして「蒙々篁竹下」とあらためてまた見る。吸いよせられるような思で、「漢塁云々」まで来ると、もう顔を洗ったような気がする。まずいようだなどといっては甚だ申しわけがない。それどころではないのである。尤もむかし王定国という人が彼の書を巧みでないといったそうで、黄山谷自身も、この詩巻を書いた時は背中にできものができていて、手が思うように動かないので字に成らなかったといったそうであるが、これはどうだか。手が動こうが動くまいが、こんな立派なものが書ければ申分ない。字に成らなかったといわれるが、むしろその方がよかったような気がする。殊にこの詩巻の自跋の数行はのびのびとしていて力強く、「水漲一丈、堤上泥深一尺」あたりの快さは無類である。随分癖のある書だが、それが少しもいやでなく、わざとらしくもない。