Japanische Klassiker mit Furigana
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たそがれのこくはく
黄昏の告白
浜尾 四郎
Lesen Sie 黄昏の告白 (たそがれのこくはく) von 浜尾 四郎 (はまおしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.453 Zeichen · 41 Bildschirme
それは賊が出刃で、妻をおどかしている最中、妻が悲鳴をあげたとすると、賊が持っている出刃を使用する方が自然じゃないか、と思われたのだ。しめ殺すとすれば出刃庖丁をほうり出さねばならないわけなのだ。そういう場合、強盗は実際どうするか。出刃を投げ出してしめにかかるものだろうかどうか、という点だった。
ところが係官は美事に僕のいうことに乗せられてしまった。恐らく判事も検事もその道にかけて玄人だから、かえって欺されたのではないかと考える。実際そういう場合があるのだろう。彼等の経験から推して、僕のいうところに不自然さがなかったためだろう。美事に通ったのだ。
ところが君には僕の嘘が判ったね、君にさっき出刃のことを聞かれた時はいやな気持だったんだ。恐らく君はあの点から疑ったのだろうが、それはやはり君が僕同様に素人だからだよ。
これで僕のいうことは終った。さあきかしてくれ、さっき僕のきいたことだ。僕は妻を殺した。しかし妻は不貞ではなかったのだろうか。」
もし部屋が明るかったら、山本の顔色は瀕死の大川にもまして、死人の色を呈していることが認められたろう。ごくりと唾をのんで山本が云った。