Japanische Klassiker mit Furigana
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てらだとらひこ
黄道
和辻 哲郎
Lesen Sie 黄道 (てらだとらひこ) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.971 Zeichen · 59 Bildschirme
この皇室を守るために、国内の他の勢力(例えば足利氏、徳川氏)に対して反抗するというような情熱は、切実に起こりようがない。それよりも我々が切実に感じたのは、外国の圧迫に対して日本帝国を守る情熱である。三国干渉は朧ろながらも子供心を刺戟した。露国の圧迫に対しては、おそらく楠公が足利氏に対して持ったであろうような、また父が徳川氏に対して持ったであろうような、そういう心持ちを持つことができた。(自分が日露戦争を経験したのと、父が維新を経験したのとは、ほぼ同年配である)すなわち我々にとっては皇室は日本帝国と同義であった。皇室に対して忠であることは、「一旦緩急あれば義勇公に奉ずる」ことであった。対内的でなくして対外的であった。徳川時代の主従関係のように個人的なものではなく、対国家の関係であった。これだけの相違が我々父子の間に存している。その事をまず小生は前記の手紙によって感じさせられたのである。
正直に言えば自分は、二十七日の事件を聞いたとき、自ら皇室を警衛しに行こうという心持ちは起こさなかった。皇室警衛のために東京には近衛師団がある。巡査や憲兵も沢山いる。