Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうちょうのなげき

黄鳥の嘆き

甲賀 三郎

Lesen Sie 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.792 Zeichen · 82 Bildschirme

Aozora Bunko

けンど、所謂情況証拠ちゅう奴が、大分揃うていますさかい、私はえらい大胆な判断やけど、ひょっとしたら、今の和武は偽者やないかしらんちゅう事を砂山さんに報告しました。

砂山さんは、「ふーん」ちゅうて五分間ほど感心していましたが、「一つ首実験をして見よやないか」といいました。首実験ちゅうても、子爵家の人は十八の年から会わンのやよって、あきまへん。一番適任者は花江の照奴だす。所で、照奴に何ちゅうて和武の首実験をさしたらえゝか、大分苦心しました。結局旨く胡麻化して隙見をさせましたが一ぺンに違うといいまへン。よう似てるが、違う所もあるちゅうような事だす。いっそ、会うて話さしたら思うて、その事をいいましたが、之は照奴は何というても諾きまへン。長うなりますから、省きますけンど、和武の鑑定の事につきましては、砂山さんと二人で、どんだけ苦労したやら知れまへン。

で、結局、之という動かせない証拠は掴めまへンだしたが、こういう疑いが可成濃厚や、ちゅう事を子爵家に報告しました。

すると、子爵家に男勝りの乳母がいましてな。おせいちゅうんだすが、この人が表向き和明ちゅう子の乳母になっておりますが、実は生みの親だンね、子爵家の縁故のもんで、子爵家の在亡に係る事だすし、現在の生みの子の一大事だすさかい、一生懸命だしてな、私もあれからこっち