Japanische Klassiker mit Furigana
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くろてぐみ
黒手組
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黒手組 (くろてぐみ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.978 Zeichen · 36 Bildschirme
それとも案外家出をして脅したら頑固な伯父さんも折れるだろうという横着な考えだったかも知れないが、いずれにしても二人は手に手をとって、服部君の田舎の友人の所へ駈落と洒落たのさ。無論そこから度々手紙を出したんだそうだ。それを牧田の奴一つ洩らさず握りつぶしていたんだね。僕は千葉へ出張して、家では『黒手組』騒動が持上っているのも知らないで、只管甘い恋に酔っている男女を、一晩かかって口説いたものだよ。あんまり感心した役目じゃなかったがね。で、結局きっと二人が一緒になれる様に取計うという約束で、やっと引離して連れて来たのさ。だが、その約束もどうやら果せそうだよ。今日の伯父さんの口ぶりではね。
ところで、今度は牧田の方の問題だが、これもやっぱり女出入りなのだ。可哀そうに先生涙をぽろぽろ零していたっけ。あんな男にも恋はあるんだね。相手が何者かは知らないが、恐らく商売人か何かにうまく持ちかけられたとでも云うのだろう。兎も角その女を手に入れる為に纏った金が入用だったのだ。そして、聞けば富美子さんが帰って来ない内に出奔する心算でいたんだそうだ。僕はつくづく恋の偉力を感じた。