Japanische Klassiker mit Furigana
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くろゆり
黒百合
泉 鏡花
Lesen Sie 黒百合 (くろゆり) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.148 Zeichen · 154 Bildschirme
我輩警察のために棄置かん、直ちに貴公のその額へ、白墨で、輪を付けて、交番へ引張るでな、左様思え、はははは。」
「串戯をいっちゃあ不可ません。」
「何、構わず遣るぞ。癪じゃ、第一、あの美人は、私が前へ目を着けて、その一挙一動を探って、兄じゃというのが情男なことまで貴公にいうてやった位でないかい。考えてみい、いかに慇懃を通じようといって、貴公ではと思うで、なぶる気で打棄っておいたわ。今夜のように連出されては、こりゃならんわい。向面へ廻って断乎として妨害を試みる、汝にジャムあれば我に交番ありよ。来るか、対手になるか、来い、さあ来い。両雄並び立たず、一番勝敗を決すべい。」
と腕まくりをして大乗気、手がつけられたものではない。島野もここに至って、あきらめて、ぐッと砕け、
「どうです、一ツ両雄並び立とうではありませんか、ものは相談だ。」と思切っていう。多磨太は目をって耳を聳てた。
「ふむ、立つか、見事両雄がな。」
「耳を、」肩を取って、口をつけ、二人は木の下蔭に囁を交え、手を組んで、短いのと、長いのと、四脚を揃えたのが仄かに見える。お雪は少し離れて立って、身を切裂かるる思いである。