Japanische Klassiker mit Furigana
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はなのひょうげん
鼻の表現
夢野 久作
Lesen Sie 鼻の表現 (はなのひょうげん) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.303 Zeichen · 141 Bildschirme
又内面的な生活に囚われた奴は人間の心から動物に退化した奴である。何ものにも囚われぬ人間たる乃公の支配下に属すべきものである。
彼等は皆悉くおれの用を達しに来た者である。そうしてみんなおれの厄介にならなければ、何の役にも立たない奴ばかりである。生まれた甲斐の無い奴ばかりである。こんな天狗たちは元来おれの同胞であり後輩である。弟子たちである。同時にこんな後輩たちは、それぞれその囚われた鼻の表現で、おれに囚われてはいけない事を身を以て教えてくれたものである。或る意味から云えばおれの家族、分身である。恐ろしく心配をかける奴ばかりである。
けれ共また、飽く迄も可愛い奴である。
此奴等がいないと、此方輩は早速困る事になるのだ。
沙漠の中の一人ぼっちになるのだ。自滅する外はないのだ。此奴等がいるので、吾々も生き甲斐があるというものである。
それにしても此奴等がみんなおれ位にまでなり得たら、おれもどれ位気が楽になるか知れないがなあ。
――やれやれ――」
と世界を見渡して、羽団扇か何かで鼻の下を煽ぎながらニコニコと笑っております。
こんな大々的の天狗様になると、もう無暗にそこいらにはおりません。