Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme

Aozora Bunko

「一つでも二つでもいいからね」

「ぼくは自分の力でもって人を助けることは決していといはせんさ、だが、先生の目をぬすんでこそこそとやる気持ちがいやなんだ、悪いことでも公明正大にやるならぼくは賛成する、こそこそはぼくにできない、絶対にできないよ」

「偽善者だねきみは」と手塚はいった。

「なんとでもいいたまえ、ぼくは卑劣なことはしたくないからふだんに苦しんで勉強してるんだ、きみらはなまけて楽をして試験をパスしようというんだ、その方が利口かも知らんがぼくにはできないよ」

「きみは後悔するよ、生蕃はなにをするか知れないからね」

光一は答えなかった。光一の席の後ろは生蕃である、光一が教室にはいったとき、生蕃は青い顔をしてだまっていた。

幾何学の題は至極平易なのであった、光一はすらすらと解説を書いた、かれは立って先生の卓上に答案をのせ机と机のあいだを通って扉口へ歩いたとき、血眼になってカンニングの応援を待っているいくつかの顔を見た。阪井は頭をまっすぐに立てたまま動きもしなかった。手塚は狡猾な目をしきりに働かせて先生の顔を、ちらちらと見やっては隣席の人の手元をのぞいていた。