Japanische Klassiker mit Furigana
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あめんちあ
あめんちあ
富ノ沢 麟太郎
Lesen Sie あめんちあ von 富ノ沢 麟太郎 (とみのさわりんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.594 Zeichen · 83 Bildschirme
彼は自分へ言い惑うように言った。
「また君は興奮してるね。
」
「そうかも知れない、見る人によっては……だが、そんなことは万々あるまい。
」
「そうかね、それならいいのだが……少し病気でもありはしまいかとも思った、それとも何か考えごとでもあったのか?」
「うむ、考えたかも知れない……」
そうして彼は唇のあたりへ苦笑ともつかない青沼の優しい微笑を見逃しはしなかった。
彼には左右へ首を動かしている熊にも似た親友の態度が煩さく思われた。
「また何かね、それヴェトウェンが大工でなかったと言うことかね、それともゲエテは彼の生涯のうちに幾回口笛を吹いたかと言う例の事柄かね?」
こう言った青沼は、腕を胸の上へ組み合せて、部屋のなかを調子でもとっているかのように歩き廻った。
「莫迦な、アハ、ハ、ハ、ハ……」
彼は自分の額を拳で叩きながら笑った。
「ああ、興奮はよくないよ、アスファルトなどの烟りたつような興奮はよくないよ……今度僕は三間の部屋のある家を貸りたのだが、君もそこへ来てはどうだろうかね? 少しは静養にもなるし……そこは郊外でね、そうしたまえ!」
「うむ」と、彼は思わずも口を滑らしてしまった。